二十四節気「雨水(うすい)」あたりから三寒四温(さんかんしおん)をくり返しながらだんだん暖かくなり、春本番へと向かいます。春はあらゆるものが目覚める季節。
南寄りの強い風「春一番」が吹くのもこの頃で、温度変化に加えて風による乾燥と雨や雪による湿気などで自律神経はバランスを崩しやすく、心身も過敏になりがち。花粉症などのアレルギー症状が出やすい季節ですが、服装選びなどに気をつけて乗り切っていきましょう。
目次
ひな人形を飾る日 2025年「雨水」はいつ?
黄経330度を迎える日が二十四節気「雨水(うすい)」で、2025年は2月18日。
「雨水(うすい)」とは、降るものが雪から雨へと変わり、雪解けが始まる頃のこと。凍っていた大地がゆるんで目覚め、草木が芽生える時期。
本格的な春の訪れにはまだ遠く、地域によっては大雪が降ることもありますが、山に積もった雪がゆっくりと溶け出し田畑を潤すため、農耕を始める時期の目安とされてきました。

ひな人形は、立春を迎えたら飾り始めてもよいといわれていますが、厄を移した人形を水に流していたことに由来するため「雨水」に飾り始めると厄払いに効果的で、良縁に恵まれるともいわれています。
ひな人形をしまう目安は、次の二十四節気3月5日「啓蟄(けいちつ)」。ひな祭り(桃の節句)の3月3日を過ぎたら、早くしまった方がよい。婚期が遅れてしまうという言い伝えもありますが、雛人形をしまうのが遅れると雛人形が傷んでしまうから。
湿気でせっかくの人形にカビが生えてしまわないよう、天気のよい日に早めにしまいましょう。
春一番
2025年2月15日に関東地方で「春一番」が吹いたと発表されました。
「春一番」とは、立春から春分までの間に、広い地域で初めて吹く暖かくやや強い南よりの風で、条件は地域によっても異なります。
漁師の間で「春一」と呼ばれていた強い南風を「春一番」と呼ぶようになったようです。1859年2月13日に長崎県壱岐郡郷ノ浦町の漁船が、南よりの強風によって転覆し、53人の死者を出したことがきっかけといわれています。
春一番が吹くと季節外れの暖かさとなりますが、低気圧の通過後は冬型の気圧配置となり、日本海側では雪や雨、各地の気温もその時期らしい寒さに戻ります。
三寒四温(さんかんしおん)
三寒四温とは、寒い日が3日ほど続いたあと4日間ぐらい暖かい。これを繰り返しながら、だんだん暖かくなっていくことです。
春は、草木やあらゆるものが目覚める季節。私たちの体も同様に、冬に隠れていた症状が外に現れて発散、排出されやすくなります。
暖かくなると身体はゆるみ、寒くなるとこわばり引き締まる。それに加えて風による乾燥と雨や雪による湿気などで、自律神経はバランスを崩しやすくなります。
気温変化の激しいこの時期は、服装選びも大切。ウィンドブレーカーのような風を通さない服装で、体温を保つようにしましょう。
桃の節句に「はまぐり」
はまぐりは二枚の殻がぴったりと重なり、対になる殻以外は合わないことから、夫婦円満の象徴とされています。
桃の節句(ひな祭り)にはまぐりを食べると良縁を招くとされており、お吸い物はお祝いの席の定番料理ですね。

現在、日本で流通しているはまぐりの約9割は中国産のシナハマグリ。残りの約1割が国産で、そのうち半分以上が千葉県から茨城県の太平洋沿岸で獲れる「チョウセンハマグリ」。「チョウセン」は朝鮮ではなく「汀線」と表記され、古来より日本に生息している日本の在来種です。
産地や気候によって変動しますが、産卵に向けて栄養をたっぷりとたくわえる2月~4月頃がおいしいとされています。はまぐりの砂抜きは、塩分濃度3%くらい(200mlの水に塩小さじ1強)の塩水でアルミホイルなどで暗くなるようにして2時間以上置いておきます。
旬のものをいただくことで、体調を整えていきましょう。
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