「立春」は春のスタート。関東地方では梅が咲き始めています。
暦のうえでは立夏の前日までが「春」。
この記事では福豆や恵方巻に潜むリスクとその対処法、節分で残った福豆をおいしくいただける【福茶】についてご紹介します。
節分を楽しむヒントになれば幸いです。
目次
2024年「節分」と「立春」はいつ?
黄経315度を迎える日が「立春」で、2024年は2月4日。
前日の2月3日が「節分」です。
2021年には2月2日が節分となりましたが、
これは国立天文台が観測・計算して発表する
「立春」の日が2021年は2月3日だったため、
その前日である節分も1日早くなりました。
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節分は立春、立夏、立秋、立冬の前日で
一年に4回ありますが、旧暦では立春が
新しい一年の始まる日と考えられており、
立春の前日の節分はとくに大切に扱われているのです。
2024年の立夏、立秋、立冬は以下のとおり。
・立夏 2024年5月5日
・立秋 2024年8月7日
・立冬 2024年11月7日
立春は次の二十四節気「雨水」の前
2月18日までの「期間」もさします。
節分の豆まきと福豆について
節分といえば豆まき。
新しい季節が始まるときは
邪気が入り込みやすいと考えられており
「魔」を「滅」することから
「ま」「め」をまくのだそう。
1年間無事にすごせるよう願い、
自分の年齢数の豆(もしくはプラス1つ)を
食べる「年取り豆」という風習があり、
豆まきをしなくても豆を食べる方は
多いのではないでしょうか?
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大豆や大豆製品の過剰摂取によるリスク
大豆は低糖質、高タンパクだから
「体にいい」と思っていませんか?
実は大豆製品の摂りすぎで、
婦人科にお世話になった方もいらっしゃいます。
とくに閉経前の女性は要注意!
大豆や大豆製品を食べ過ぎると
次のような症状を起こす場合があります。
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①ホルモンバランスの乱れ
大豆に含まれるイソフラボンは
女性ホルモンの「エストロゲン」
に似た働きをしています。
そのため、過剰に摂取しすぎると
肌荒れや月経異常、自律神経の乱れ
につながる場合があるのです。
男性も性欲低下や乳房の発育など
の影響が出ることもあります。
②便秘や腹痛
大豆には水に溶けない
不溶性食物繊維が多く含まれています。
不溶性食物繊維は便の容積を増やし
腸を刺激するため、摂取することで
便秘が改善する方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、一度に大量に摂りすぎると
便秘や下痢になったり、おならや
腹痛の原因となったりする可能性もあります。
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③アレルギー症状
イソフラボンの過剰摂取は
アレルギー反応を引き起こす可能性があります。
アレルギーをもっている人や
お子様はとくに気をつけましょう。
発酵食品のすすめ
大豆は大豆自身が生き残るための
「生物毒」を豊富に含んでいるといわれています。
その一部は加熱しても分解されず
発酵の過程で分解されるため、
炒り大豆や豆乳より味噌や醤油のような
発酵食品で摂るほうが安全です。
味噌汁についてはこちらの記事も参考になさってください。
「福豆」「恵方巻」による窒息・誤嚥に注意
お餅による窒息や誤嚥(ごえん:食べ物または異物が気管に入ること)
が多いことはご存じかもしれませんが、
豆類やナッツ類、ご飯、お寿司による
重大事故(死亡を含む)も起きています。
消費者庁は炒り豆などの豆類や
アーモンドなどのナッツ類を
「5歳以下」の子どもには食べさせないよう
注意を呼びかけていますが……
平成30年までは「3歳ごろまで」とされていました。
噛む力が年々下がっているのでしょうか?
事故は子どもが豆を口の中に入れている時に転んだり、
驚いて息を吸ったりした弾みで
気管支に入り込むケースが多いそう。
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(飴を舐めながら歩くのも危険です)
物を口に入れたままで、走ったり、
笑ったり、泣いたり、声を出したりすると、
小さなかけらが気管に入り込んで
肺炎や気管支炎を起こしたりするリスクもあります。
とくに小さいお子様のいらっしゃるご家庭では
豆まきの後に子どもが拾って口に入れないよう、
しっかり片付けましょう。
ちなみに私は子どものころ、寝ながら
氷を食べてのどをつまらせたことがあります。
本当に苦しくて反省しました。
食事のときに母親からよく注意されましたが、
消化のためにも食べるときは姿勢をよくし、
食べることに集中したいですね。
お子様だけではありません。
高齢になると飲み込む力が弱くなり
誤嚥のリスクが高まりまるため、注意しましょう。
「恵方巻」に潜むリスク
節分に食べる恵方巻にはこんなルールがあります。
・七福神にあやかり、7種類の具を入れて巻く
・福を巻き込むため包丁などで切ってはいけない
・途中でしゃべると運が逃げるので、無言で一気に食べる
・歳徳神(としとくじん)がいる方角(2024年の恵方は東北東)を向いて食べる
具を7種類巻くと、太巻きになりますよね。
大量のご飯を一気に食べるだけでも危険ですが、
海苔が口の中にはりついたら……?
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縁起(誰がつくったかよくわからないルール)より
あなたの体を大事にしてほしいものです。
姿勢を正して、よく噛んでいただきましょう。
窒息している人を発見したら
口や喉に手をあてて声を出せずに苦しそうにしていたり、
顔色が青ざめていたりする場合は、
窒息している可能性があります。
万が一そのような人を発見し、
その場に自分しかいない場合は、救急車を呼ぶ前に
一刻も早く異物を取り除くことを優先してください。
勝負は4分間ともいわれているため、
救急車を待っていては間に合わないのです。
近くに人がいる場合は119番通報してもらうよう依頼し、
以下の方法ですぐに対処してください。
①「背部叩打法」
「叩きますよ!」と声をかけ、手のひらの付け根部分で
肩甲骨と肩甲骨の間を強く叩きます。
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それでも吐き出せない場合は
腹部突き上げ法を試しましょう。
②「腹部突き上げ法」
お腹を強く突き上げることで、のどにつまった異物を吐き出させます。
(※この方法は妊婦さんには行えません。
1歳未満の乳児は「胸部突き上げ法」をおこないます)
窒息した人のうしろに回って相手のお腹に手を回し、
こぶしの親指側の固い部分をへその少し上に当て、
反対の手でこぶしを包み、素早く手前上方に引き上げます。
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意識がない場合は、心肺蘇生法も必要になります。
消防が来るまでの間に試して欲しい方法ですが、
必ず除去できる訳ではありません。
まずはつまらせないように注意することが何よりも大切です。
あなたが、イベントを安全に楽しめますように!
【福茶】と【炒り玄米】の作り方
福豆はおいしいですが、
年齢を重ねると全部食べるのは大変ですよね。
そんなあなたには、福豆を入れた【福茶】もおすすめ。
作り方はかんたんで
香ばしく炒った福豆数粒に
塩昆布や梅干しを入れて
熱湯またはお茶を注ぐだけ!
福豆もふやけてのどにつまりにくくなるため、
小さなお子様やご高齢の方にもおすすめです。
福豆にお茶を注ぐだけでもOKですし、
じっくり弱火で炒った玄米を入れても
おいしいので、ぜひ試してみてください。
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